災害や水回りのトラブルによってリフォームを考えている方はいらっしゃいませんか。
実は、これらのリフォームでは保険が使えるかもしれません。
今回は、建物のリフォームに保険が適用できるのかを解説します。
少しでも負担を減らすためにも、保険を活用していきましょう。
□火災保険でリフォームできるケースとできないケースがある
火災保険という名前から、火の災害の被害を受けたときのみに補償を受けられる保険というイメージがあるかと思います。しかし、火災保険の対象は火災のみではなく、風災や落雷、盗難での損害も補償してくれます。
幅広い災害に対応している火災保険ですが、補償してくれない場合があるので、そこについて詳しく見ていきたいと思います。
まずは、ご自身が加入している火災保険の適用範囲が狭くて補償されない場合について見ていきましょう。
*適用範囲が狭くて保険が下りないケース
火災保険の対象は、「建物のみ」「家財のみ」「建物と家財の両方」の3種類に分けられます。保険の対象を建物のみにしていると、災害によって損害を受けた家具や衣類などの家財は保険の対象とはならないので注意が必要です。
その逆も同様で、家財のみを保険の対象にしている場合、建物が保険の対象になりません。
また、賃貸の場合は大家さんが建物の火災保険に加入していることがほとんどなので、家財のみで良いでしょう。
安いプランの火災保険に加入している場合も注意が必要です。
掛け金を安くするために多くの方が基本の火災だけ補償されるプランを選択していますが、それだと火災以外の被害にあったときに補償が受けられません。
日本では、火災だけでなく落雷や、風災、雪災などさまざまな自然災害の危険にさらされます。
そのため、これを機にご自身の火災保険の内容を見直し、自分の生活環境にあった保険内容にしてみてください。
*自然災害による被害ではないため保険が下りないケース
火災保険の対象となるのは、あくまで家事や自然災害による被害であって、経年劣化による修理は対象となりません。例えば、築数十年が経過したことによる素材の劣化、修理したことのある部分での雨漏り、新築時から放置されていた不具合、太陽光パネルなど新しいものを設置した後の雨漏りなどは火災保険の適用外となります。
□風災って何?
火災保険は風災も補償してくれると先ほど述べましたが、風災はあまり聞きなれないワードですよね。ここでは、風災について確認していきましょう。
風災とは、暴風や竜巻のように強い風によってもたらされる災害のことを言います。
日本は台風が多く、たびたび暴風警報が発表されますが、これは重大な災害が起こる恐れがあるときに発表されるものです。
風によって起こる災害にも、さまざまな種類があることはご存知でしょうか。
具体的に例を挙げると、「強風で屋根の瓦が飛んでいった」「屋根瓦が飛んだところから雨が侵入して家財がダメになってしまった」「台風でモノが運ばれて窓ガラスが割れた」「突風でカーポートの骨組みが傾斜した」などがあります。
火災保険には、「建物のみ」「家財のみ」「建物と家財の両方」の3種類があると既に述べました。
どれに入っているかで、風災にあったときも補償される対象が変わってきます。
上に述べた例のうち全ての場合で、「家財のみ」のものだと保険が下りません。
風の被害に合いやすい地域に住んでいる方は、「建物」「建物と家財の両方」のどちらかに入っている方が得策と言えるかもしれません。
火災保険では、風災、雹(ひょう)災、雪災がセットになっているので、雹災と雪災はどのような被害例があるのかを簡単に紹介します。
雹災は雹による被害のことですが、雹とは直径が5mm以上もある氷の粒のことです。
5mmの大きさなら時速36km、50mmにもなると時速115kmで落下してくるので非常に危険です。
実際に、雹によって太陽光パネルが破損した、天窓のガラスが割れたなどの被害があります。
雹によってケガをしても火災保険では保険が下りないので注意しましょう。
雪災とは、雪の重みや落下などによる事故または雪崩のことをいい、融雪水の漏入や凍結、融雪洪水、除雪作業による事故は除かれます。
つまり、雪による被害でも雪災補償の対象外となる被害があるということです。
しかし、雪が融けた洪水による被害に関しては、水災として補償されます。
□保険金請求は早めに行おう
最後に、火災保険でリフォームをするためにも請求は早めにした方が良い理由を紹介します。火災保険の保険金の請求期限は3年あるので、時間に余裕があると思う方も多いかもしれません。
しかし、損害保険の調査業務担当者によれば、仮に3年以内であっても損害から相当の時間が経過していれば、その損害と災害等との因果関係が立証困難となり、結果的に保険金が支払われないこともあるみたいです。
このように、自然災害等による破損であったとしても、時間が経ちすぎると保険金を受け取れなくなる可能性があるので、災害や事故で住宅の修理が必要になったらできるだけ速やかに保険金請求をすることをおすすめします。
□まとめ
本記事では災害によってリフォームを検討中の方に向けて、火災保険が下りる条件、風災とは何か、保険金請求は早めに行った方が良い理由について紹介しました。本記事が、住まいの被害で困っている方の参考になれば幸いです。