茨木市にお住まいの方で、お風呂をバリアフリーにするためのリフォームを検討している方はいませんか?
近年では高齢化にともない、バリアフリーの重要性が叫ばれてきました。
高齢者や障碍者の家族がいる人なら誰もが、他人事ではないと言えます。
そこで今回は、お風呂のバリアフリーを考えるためのポイントを解説します。
□バリアフリーとは
そもそもバリアフリーとは何なのでしょうか。バリアフリーとは、高齢者や身体障碍者などの生活上の障害(=バリア)を取り除くことを指します。
一般的には手すりなどをつけて物理的な障害を取り除くことに焦点を当てられますが、お風呂では健康被害への障害、リスクを取り除くという考え方も重要になります。
□お風呂に潜む危険
浴室は心身をリラックスさせる場ですが、高齢者や身体障碍者の方にとっては危険な場にもなります。ここでは浴室で考えられる危険を見ていきましょう。
*転倒のリスク
転倒は高齢者や身体障碍者だけでなく、小さいお子様にとっても骨折など大きな怪我を引き起こす重大なリスクでしょう。そして浴室は全体的に転倒してしまうリスクが高くなっているので、その要因を解説します。
まず初めに、浴室への出入り口の段差があります。
足が上手く上がらないと、扉を開けることに集中して段差から注意がそれ、転倒してしまうのです。
また、しゃがむ、またぐといった足腰を使う動作が多いのも浴室の特徴です。
足腰が弱くなってくるとこれらの動作にも苦労を伴います。
手すりを設置することなどが対策として考えられるでしょう。
もちろん、濡れた床も転倒を引き起こす大きな要因です。
水だけでなく、残った石鹸やシャンプーなどによっても床が滑りやすくなっています。
新しい床材はバリアフリーを考慮したものが多いので、床材を換えることも転倒防止に繋がります。
*浴槽内でおぼれてしまう
特に古い浴槽では、深さのある浴槽もあります。深い浴槽はまたいで入るだけでも大変で、転倒のリスクがありますし、さらに浴槽内でおぼれてしまう可能性もあるのです。
家庭内の不慮の事故死のうち30%が溺死だったという厚生労働省のデータもあります。
*ヒートショック
温度変化により血圧が急激に変動することをヒートショックといいます。特に冬場に言えることですが、脱衣所とお風呂の中は温度差が大きくなっています。
寒い脱衣所で血圧が上がり、温かいお風呂に入ると血圧が急激に低下するのです。
このヒートショックによる失神は浴槽での溺死の大きな要因と考えられますし、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす可能性も否めません。
□お風呂をバリアフリー化するためのリフォーム
それでは、お風呂をバリアフリー化するにはどのようなリフォームを考えれば良いでしょうか。まずは、出入り口周辺を工夫することが考えられます。
出入り口の段差をなくしたり小さくしたりすれば転倒のリスクを下げられるでしょう。
続いて、床材の検討です。
古い浴室ではタイルがよく使われていますが、濡れたときに滑りやすい、硬いので転倒したときのダメージが大きいといったデメリットがあります。
現在では水はけや衝撃吸収を考えた床材が開発され、福祉施設でも利用されています。
また、手すりを設置するのは有効な転倒対策でしょう。
立ち座りで役立つようにシャワーの横に設置したり、姿勢を保つために浴槽内に設置したり、浴槽への出入りを補助できる場所に設置したりします。
他には、浴槽自体を取り換えてしまうのもひとつの手段でしょう。
浴槽の高さを出入りしやすいように調整したり、浴槽内で楽な姿勢を取れるものにしたり、浅い浴槽でも温まれるように浴槽内に傾斜をつけたりと、浴槽だけでも様々な工夫ができます。
事故が多い場所だからこそ、改善する必要があるでしょう。
ヒートショック対策として脱衣所と浴室を温めておくのも有効です。
脱衣所ではエアコンやストーブを使えば良いですし、浴室も暖房機能付きの乾燥機を取り入れられます。
もちろん乾燥や換気といった機能もあり、浴室を快適に保てるでしょう。
最後に、万が一の場合として発信機を設置することも考えられます。
紐を引っ張るものやボタンを押すものがあり、何かあったときに別の部屋にいる人を呼べます。
□トイレや玄関もバリアフリーに
浴室をバリアフリー化するなら、他の場所もバリアフリー化を検討しましょう。例えばトイレでも立ち座りの動作があり、玄関も階段という段差があります。
これらの障害はお風呂と同じように手すりを付けることによって解消できるでしょう。
同じようなリスクは家の様々な場所に潜んでいるからこそ、ひとまとめに工事してしまうのがオススメです。
□まとめ
お風呂のバリアフリー化についてのポイントを解説しました。手すりを付けるという一般的なバリアフリーから浴室特有の問題まで、お風呂には様々なリスクがありました。
この記事を参考にして自宅のお風呂について考え、リフォームしてみてはいかがでしょうか。
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